「いっらない!何も〜♪ 」
B'zのLOVE PHANTOMって最高ですよね!
ところで、美容室のホームページはいらないんじゃないかって思うことありませんか?
実際のところ、ホットペッパービューティーやInstagramで集客に成功していて、ホームページがなくても経営上まったく困らないなら無理に作る必要はありません。ですが、集客以外にも明確な役割を持たせられるなら、ホームページを制作する意味があるんです!
判断基準は「店舗の経営においてホームページに何を担当させるか」です。
この記事では美容室の公式ホームページは本当にいらないのか、ホームページを作る価値があるか、どのような目的で美容室のホームページを作成すればいいかをWebプロデューサーが解説します。
ホームページがなくても困らない美容室
「すべての美容室にホームページが必要」という前提に立つ必要はありません。次の条件に該当する美容室は、ホームページがいらないとは言いませんが、急いで作らなくても経営上の不都合が生じにくいといえます。
常連のお客様と紹介で経営が安定している
常連のお客様の再来と、そこからの紹介だけで希望する予約枠が埋まっている店舗は、Web上で新たに新規客を探す必要性が少なくなります。
新規客を増やす必要がない
席数やスタッフ数の上限、あるいは一人ひとりを丁寧に接客する営業スタイルにより、これ以上新規の受付枠を増やせない場合は、急いでホームページを作る理由はありません。
ホットペッパービューティーなどの予約サイトやInstagramだけで必要な予約数を確保できている
すでに利用しているホットペッパービューティーやInstagramからの集客だけで、毎月の目標予約数を十分に満たせている場合、目的が集客であればホームページはいらないでしょう。
ホームページに掲載したい独自情報がない
ホットペッパービューティーなどの予約サイトやSNSに掲載している内容以外に、お客様へ伝えたい独自の施術内容、こだわり、メッセージなどが存在しない場合、お店のホームページを立ち上げる必要性はありません。
ホームページを持つ意味がある美容室
一方で、ホームページを単なる新規集客のツールとしてではなく、情報の整理や信頼構築の拠点として活用できる美容室には、明確な所有価値が存在します。お客様の心理として、お店のホームページがあるのとないのとでは純粋に信頼感が大きく変わると考えられます。
ブランディングとしてのホームページ
ホームページの強い役割の一つがブランディングです。ホットペッパービューティーでは、各店が同じ掲載形式の中に並びます。InstagramもInstagramが用意した共通の形式の中で発信します。一方、ホームページでは、掲載する情報だけでなく、ページ全体の構成、文章、写真、デザイン、動き、技術、情報量などをお店に合わせて設計できます。そのため、ホームページは、お店がどのような美容室なのかを、媒体全体によって自由に表現できます。
美容室の公式ホームページは、企業の公式ホームページと同じ性質
美容室の公式ホームページは、美容室だから特殊なものではなく、企業の公式ホームページと同じ性質を持ちます。ホットペッパービューティーの掲載ページでも、Instagramのアカウントでもない、お店自身が対外的に持つ公式媒体です。ユーザーや取引先、求職者の視点でみれば、公式ホームページがある美容室とない美容室では、どちらが信用に足るか想像に難くありません。
店の世界観や考え方を詳しく伝えたい
ホットペッパービューティーなどの予約サイトの統一されたレイアウトや規定の枠組みでは表現しきれない、店舗の内装、接客に対する理念、サロンの雰囲気などを独自のデザインで自由に伝えることができます。
ホットペッパービューティーなどの予約サイトの決められた形式では他店との差が伝わりにくい
他店と同じフォーマットで並べられると価格やクーポンばかりが比較対象になりがちですが、お店のホームページであれば自店の強みやコンセプトを強調して提示できます。
Instagramの投稿だけでは料金や店舗情報を整理しにくい
Instagramは過去の投稿が下へ流れていくため、初めて訪れた人が正確な料金表、メニューの一覧、キャンセルポリシー、アクセス方法といった美容室の情報を整理してユーザーに伝えるという役割としては弱く、ホームページではそれらの情報をわかりやすく伝えることができます。
店名検索をした人に正式な情報を見せたい
SNSや知人の紹介で店名を知り、改めて検索した人に対して、第三者の情報ではなくサロン公式の正確な店舗案内を提示できます。
来店前の不安を減らしたい
初めて訪問する利用者が感じる「理想の髪型になるか」「店舗はおしゃれか」「清潔感はあるか」「広さはどれくらいか」「どんなスタイリストがいるのか」「サロンの場所は分かりやすいか」といった不安要素を、網羅的な情報発信によって事前に対処できます。
メニュー、料金、スタッフ、店舗情報を一か所に整理したい
SNS、ホットペッパービューティーなどの予約サイト、Googleマップなどに分散しがちな店舗の公式情報を、お店のホームページという一つの「正しい情報拠点」に集約できます。
このように、お店のホームページは、お店が自ら管理する公式媒体として、何を伝え、どのような役割を与え、何を掲載し、どのように表現するかが重要です。
なお、ホームページを持つ目的が新規客の集客である場合は、判断の前提として検索結果の現実を知っておく必要があります。次の2つの章で確認します。
ホームページを作れば検索から新規客が来るとは限らない
美容室がホームページを持つ一番ポピュラーな理由として、検索から新規客を増やしたいという理由があります。ですが、「美容室+地域名」のような検索キーワードで美容室ホームページを上位表示させ、新規客を集めようとする施策には明確な課題が存在します。
例えば、2026年7月21日時点のGoogle検索結果を確認すると、船橋・銀座・吉祥寺のいずれの地域においても、自然検索結果の多くは、ホットペッパービューティー、楽天ビューティ、オズモール、minimoといった予約サイトやポータルサイトが占めています。美容室の公式サイトが表示される事例も確認できますが、ホットペッパービューティー系サイトが上位表示の多くの割合を占めていることが確認できます。
さらに、このような検索結果になる背景として、Googleは、検索語に含まれる単語だけでなく、その組み合わせが表す「意味や意図」を理解し、検索語とページが扱う内容を照合して順位を決めると説明しています。
実際に「美容室+地域名」で検索すると、複数の地域で、1店舗だけを紹介する美容室の公式サイトよりも、多数の店舗、料金、口コミ、空き状況をまとめて掲載するホットペッパービューティーなどの予約サイトが上位を占めています。
また、ホットペッパービューティー、楽天ビューティ、オズモール、minimoなどの大手予約サイトは、多数の外部サイトからリンクされる強い被リンク基盤を持っています。Googleはリンク分析とPageRankを検索順位の決定に使用しているため、こうした基盤も上位表示されやすい要因の一つと考えられます。
この2点から、Googleは「美容室+地域名」という検索に対して、特定の美容室1店舗の情報よりも、複数店舗を探せるホットペッパービューティーのようなページの方が検索目的に合うと判断している可能性が高いと解釈できます。
加えて、Googleは検索アルゴリズムの更新を年に数回実施しており、その中には検索結果に大きな変動をもたらすコアアップデートも含まれます。仮に「美容室+地域名」で上位表示を達成できたとしても、その状態が継続して維持される保証はありません。Googleは常にアルゴリズムを更新しており、その中には発表されない小規模なコアアップデートも含まれます。そして検索結果における掲載順位は流動的で順位を維持するには継続的な分析と改善が必要になり、そのための費用と時間を確保し続けられるかどうかが美容室ホームページの現実的な課題となります。
ホームページを持つ理由が、検索からの集客という目的であれば、これらの事実を理解した上で判断する必要があります。
※Googleの検索結果は検索する日時、利用者の現在地、使用端末、過去の検索履歴などの条件によって結果が変化します。
検索の種類によって、ホームページの役割は変わる
ホームページとSEO(検索エンジン最適化)の関係を検討する際は、検索キーワードの種類と利用者の意図を区別して考える必要があります。
| 検索の種類 | 検索キーワードの例 | ホットペッパービューティーなどの予約サイトとの競合状況 | 美容室ホームページの役割・意味 |
|---|---|---|---|
| 店未定の地域検索 | 「美容室 吉祥寺」「銀座 美容院」 | ホットペッパービューティーなどの予約サイト・ポータルサイトが上位を占め、競合が極めて強い。 | ホームページ制作のみで上位を獲得し、新規客を大量集客する拠点として機能させるのは難易度が高い。 |
| 店名検索 | 「(サロン名) 吉祥寺」「(サロン名) 予約」 | 店舗を特定した検索のため、ポータルサイトとの無用な競合が起きにくい。 | 来店を検討している人に対し、正確な店舗情報、正しい料金、最新の営業案内を直接届ける拠点となる。 |
| 悩み・施術検索 | 「吉祥寺 縮毛矯正」「髪質改善 専門」 | ポータルサイトも表示されるが、専門性の高いコンテンツを掲載することで評価される余地がある。 | 施術の詳しい工程、使用する薬剤、対象となる髪の悩み、実際のビフォーアフターを深掘りして解説する場として機能する。 |
検索エンジンは「対策をすれば必ず上位に入る」という性質のものではありません。検索の性質ごとにホットペッパービューティーなどの予約サイトとの戦いやすさが異なり、お店の公式ホームページで情報を深掘りすべき領域も変わってきます。
ホットペッパービューティーなどの予約サイト、Instagram、Googleマップ、美容室ホームページの役割
Webマーケティングで利用される各媒体には、それぞれ得意な機能と苦手な機能が存在します。一つの媒体にすべてを依存させるのではなく、各ツールの役割分担を理解することが重要です。
| 媒体 | 主な役割 | 得意なこと | 苦手なこと |
|---|---|---|---|
| ホットペッパービューティーなどの予約サイト | 美容室を探している人に見つけてもらい、比較と予約を行う。 |
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| 施術例、店内、スタッフなどを写真や動画で伝える。 |
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| Googleマップ・Googleビジネスプロフィール | 場所、口コミ、営業時間、経路、電話などを確認してもらう。 |
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| 美容室ホームページ | 店の考え方、特徴、料金、スタッフ、正式な情報を整理して伝える。 |
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各媒体の得意領域を接続させる設計が実用的です。たとえば、Instagramの投稿を見て気になったユーザーや、Googleマップで口コミを確認したユーザーが、最終的に美容室ホームページへ移動して詳しい料金システムやスタッフの経歴を確認し、安心して予約へ進むという動線が考えられます。
このように、ホームページは「情報を整理し、安心感を与える拠点」として非常に重要です。
求職中の美容師も美容室ホームページをチェックしている
美容室のホームページを見るのは、来店を検討しているお客様だけではありません。求職中の美容師にとっても、公式ホームページは勤務先を探す際の情報源の一つです。
求職者がまず確認するのは給与や休日といった基本的な労働条件ですが、それらをクリアした後に注視するのが、そのサロンが打ち出すデザインのテイストと、実際の職場環境です。自分が提供したいスタイルやセンスとサロンの方向性が一致しているか、どのようなスタッフが働いているのかは、応募を決めるうえで欠かせない要素となります。
そして、その役割を担える媒体の一つが公式ホームページです。ホットペッパービューティーアカデミー「美容就業実態調査2025」では、転職時の仕事探し方法では23%がホームページを使って転職先を探しており、さらに、初職を探した美容師の14.5%が「各サロンのホームページ(求人欄)」を勤務先探しに利用しています。
転職時の仕事探し方法
- 親や知人からの紹介 31.9%
- ハローワーク 27.3%
- 美容サロン検索サイト(ホットペッパービューティーなど) 27.2%
- 美容系専門の求人サイト 25.5%
- 各サロン(店・会社)のホームページ(求人欄) 23.0%
- フリーペーパー(無料求人情報誌) 22.4%
- 以前働いていた店(会社)からの紹介 18.2%
- 働きたい美容サロンに直接問い合わせた 15.4%
- 雑誌(有料求人情報誌) 15.1%
- SNS(X(旧Twitter)、Facebook、Instagramなど) 13.9%
- その他の求人サイト(美容系専門以外) 13.1%
- 通っていた大学/専門学校からの紹介 6.5%
- その他 2.6%
※スマートフォンでは上位6項目のみ表示しています(全13項目)
初職の探し方
- 学校の求人情報 33.9%
- 学校の講師・先生のコネクション 24.7%
- 学校の推薦枠など 24.0%
- 親や知人のコネクション 21.7%
- ハローワーク 16.4%
- 美容サロン検索サイト(ホットペッパービューティーなど) 15.4%
- 働きたい美容サロンに直接問い合わせた 15.0%
- 各サロン(店・会社)のホームページ(求人欄) 14.5%
- 美容系専門の求人サイト 14.5%
- フリーペーパー(無料求人情報誌) 12.4%
- 雑誌(有料求人情報誌) 12.3%
- SNS(X(旧Twitter)、Facebook、Instagramなど) 10.4%
- その他の求人サイト(美容系専門以外) 8.7%
- その他 2.5%
※スマートフォンでは上位6項目のみ表示しています(全14項目)
つまり、このデータを見てもわかる通り、美容室のホームページは単なる集客用の媒体ではありません。お客様にとっても求職者にとっても、その美容室の世界観に触れ、「ここが自分たちの行くべき場所かどうか」を確かめるための重要な指標なのです。
そこで公式ホームページを開いたとき、ありきたりなテンプレートに写真と文章を流し込んだだけのサイトと、その美容室のスタイル、スタッフ、空気感、考え方まで一貫したデザインで表現されたサイトでは、求職者が受け取れる情報量がまったく違います。
美容室のホームページは、お客様に対するブランディングだけではなく、求職者に「このお店は自分に合いそうだ」「ここで働きたい」と判断してもらうための採用上のブランディングにもなり得ます。
出典:ホットペッパービューティ「美容就業実態調査2025」チャート集
採用に特化した「採用サイト」を制作する企業も増加
さらに、近年は美容室に限らず、優秀な人材を確保するために「採用サイト」を制作する企業も増えています。採用サイトとは、採用のためだけに求職者向けのコンテンツを集約した専用ホームページです。求人ポータルサイトの限られた枠組みでは伝えきれない、仕事内容や職場環境、働く人、企業の考え方などを詳しく伝えることができます。
例えば、美容室ではケンジグループが非常にクオリティの高い採用サイトを公開しています。新卒・中途の募集要項だけでなく、教育制度、スタッフの働き方、住まい、サロン見学など、求職者が勤務先を選ぶうえで知りたい情報を豊富な写真やコンテンツで伝えています。
美容室ホームページに必要なデザインと情報
では、実際に美容室のホームページを制作するとなった場合、どのような構成やデザインが必要になるのでしょうか。よく制作会社のページで、「きれいなだけ、おしゃれなだけのホームページではだめです。集客できなければ意味がありません」という趣旨の内容が書かれていますが、これは半分正しくて、半分正しくありません。美容室は他の業種のホームページとは少し異なり、デザインで魅せることでブランディングを行い、お店の格や世界観をお客様に伝える必要があります。
お客様が求めているのは、料金やメニューを整理した「情報の受け皿」だけではありません。
- 自分の理想のヘアスタイルを実現できるかどうか
- 居心地よく過ごせるか
- 本来の自分を取り戻せるか
- 自分の髪の悩みを解消できるか
- 自分が通うにふさわしい美容室か
お客様はこのような抽象的なイメージも含めて、美容室を選んでいます。だからこそ、ブランディングという意味でも、きれいなホームページ、おしゃれなホームページという側面は必須です。
美容室のホームページではWordPressが広く使われていますが、既存のテーマに写真とテキストを流し込んだだけのホームページでは、お店の本当の魅力は伝わりません。そういう意味で、デザインがとても重要です。
「集客できなければ意味がない」ということが、余白やフォントを軽視して、UIもUXもデザインも雑に作っていい理由にはなりません。その結果、どこかで見たような「それっぽいホームページ」になってしまいます。
前述したように、検索結果の上位を予約サイトが占める割合が多い中で、美容室のホームページをSEO集客だけのためのものとして考えるのは、2026年の実態に即していません。
例えば、一人美容室や個人サロン、小規模店舗でも、ホームページでしっかりとブランディングを行い、独自の世界観を出すことで、ライバル店と圧倒的な差を作ることが可能です。
実際に、これらの美容室ホームページではしっかりとブランディングすることにより、各美容室の個性、世界観、空気感などが反映されており、デザインという側面でもホームページが明確に役割を果たしています。
ILOLI HAIR
ILOLI HAIR公式ホームページは、濃いグレーの背景、中央に置いた白いロゴ、余白を取って配置した大きな写真によって、静かで落ち着いた時間を表現しています。強い色や長いコピーで高級感を説明するのではなく、施術中の手元や店内の光を抑制されたトーンで見せることで、プライベート空間や丁寧な技術を感覚的に伝えています。
デザイン面:ページ全体でも写真の大きさと位置を左右に変えながら広い余白を残し、Concept、Features、Menu、Staff、Accessを順番に見せています。情報をカードへ詰め込まず、写真を一枚ずつ見る間をつくることで、サロンでゆっくり過ごす感覚とサイトの閲覧体験を一致させています。
アニメーション・演出面:ファーストビューでは5枚の静止画を約8秒間隔で切り替え、通常のクロスフェードではなく、ノイズによる歪みで前後の写真が溶け合うように遷移させています。Concept、Features、アイキャッチ、Staffなどの写真も、スクロールで画面に入ると同じ系統の歪みを伴って現れます。速さや派手さではなく、ゆっくりした写真転換へ動きを統一することで、プライベートサロンの静けさと、時間に追われず過ごせる印象を強めています。
ICHI HAIR SALON
ICHI HAIR SALON公式ホームページは、アイボリーの広い余白の中央に、不定形の窓で切り取った店内写真を配置しています。一般的な長方形の写真を避けた形そのものが、「一人ひとりの形(個性)を描く」というサロンの考え方を視覚化しています。
デザイン面:色数を黒、アイボリー、写真の自然な色に絞り、細いナビゲーションと淡い円弧状の文字で静かな動きを加えています。一方、予約導線は右下の黒い円として大きく見せ、繊細な世界観の中でも次の行動を見失わない構成です。写真を装飾として置くのではなく、コンセプトと画面構成を同じ「形」というテーマで結び付けています。
アニメーション・演出面:ファーストビューでは、不定形の窓の内側で複数の店内写真がゆっくり切り替わり、輪郭に沿う英字も弧を描くように配置されています。スクロール後は画像にパララックスを付け、曲線上の文字をスクロール位置に合わせて動かし、色の付いた形を物理演算で落下・衝突・反発させるキャンバス演出へつなげています。「一人ひとりの形」というコンセプトを、静止した図形だけでなく、変化し続ける動きとしても一貫させた設計です。
DAN BRISE
DAN BRISE公式ホームページは、バリカンやハサミを扱う施術中の映像をファーストビュー全面で流し、巨大な明朝体の「The Real Deal」と縦組みの「Top-Tier Craftsmanship」を重ねています。完成後の髪型だけではなく、手の動きや刃先へ向ける集中まで動画で見せることで、0.1mm単位の精度を求める理容技術をブランドの中心に据えています。
デザイン面:彩度を抑えた映像、白い文字、細い罫線へ要素を絞り、重厚さと緊張感をつくっています。電話、予約、多言語切替を上部に残しながらも、最初の画面では説明を増やさず、職人性を施術の映像で伝えています。その後にコンセプト、独自サービス、スタイリストの大会実績を続け、第一印象を具体的な根拠で補強する構成です。
アニメーション・演出面:ファーストビューの動画は自動再生・無音・ループで、表示開始時にはグレースケールから約6秒かけて色が戻ります。巨大な「The Real Deal」は画面下部に留まり、次のセクションとの境目ではスクロールに連動して位置を変えます。映像、文字、滑らかなスクロールを別々の装飾にせず、緊張感のある施術風景を途切れず体験させる演出としてまとめています。
ラムネ
ラムネ公式ホームページは、左にロゴと短いコンセプト、中央に店内映像、右に縦方向のナビゲーションを配置した三分割のファーストビューです。映像には鏡や椅子、雑貨が並ぶ実際の店内を使い、手描き風のキャラクターを重ねることで、整いすぎない遊び心を見せています。
デザイン面:「かわいい店内」「遊び心のある空間」という特徴を文章だけで説明せず、ロゴ、イラスト、家具、映像のすべてを同じ親しみやすいトーンに揃えています。高級感を演出する美容室サイトとは異なり、訪れる前から店の人柄や空気を想像できる点が、店舗の明確な差別化になっています。
アニメーション・演出面:ファーストビューでは店内映像を自動再生・無音・ループで見せ、スクロールすると、画面に入った下層の映像だけが再生を始めます。ニュースや写真は順番にフェードし、スタッフは時間差を付けて下から現れます。動きの主張を映像と柔らかな段階表示へ絞ることで、カラフルな店内の楽しさを見せながらも、閲覧のテンポは落ち着かせています。
本と美容室
本と美容室公式ホームページは、美容室の内装やヘアスタイル写真ではなく、本、ハサミ、ドライヤー、人を組み合わせた全面イラストのアニメーション動画を最初に見せています。「美容室とセレクト書店を地域へ届ける」という事業の独自性を、説明を読む前に理解させるファーストビューです。
デザイン面:緑の粒状背景、黄・橙・水色のイラスト、余白を抑えた大胆な構図によって、一般的なサロンサイトとは明確に違う文化的で親しみやすい印象をつくっています。その後も、出版社を営んだ経験、本と美容室プロジェクト、採用、出店地域募集を物語として見せ、髪を切る場所だけではないブランドの目的を伝えています。
アニメーション・演出面:ファーストビューでは、人物、本、美容道具の位置や形が少しずつ変わる短いイラスト動画をループさせ、静止画のポスターとは異なる活動的な印象をつくっています。下層では文章を行ごとに時間差で表示し、前景のイラストをスクロール速度とずらして動かし、プロジェクト紹介は画面に入ってから写真のフェード切替を始めます。出版と美容を掛け合わせたブランドの楽しさを、ページ全体の動きへ展開しています。
このように、ホームページ制作におけるデザインは単に見た目をきれいに整えるためのものではありません。写真の見せ方、余白、フォント、色、レイアウト、アニメーション、映像まで含めて一貫した世界観をつくることで、その美容室がどのようなお店なのか、どのような時間を過ごせるのかを、言葉だけでは伝えきれない部分まで表現できます。
今回紹介した5つのホームページは方向性がまったく異なりますが、どれもそのお店だから成立するデザインになっています。これこそが、既存のテーマに写真とテキストを流し込んだだけのホームページとの大きな違いです。
初めて利用するお客様に必要な情報
美容室のホームページでは、世界観やおしゃれさなどのデザイン性を追求すると同時に、初めて利用する顧客が求める情報をわかりやすく掲載しておくことが大切です。特に「初めての方へ」という専用ページを用意しておけば、来店までの流れやお店の特徴などの情報を1箇所にわかりやすくまとめられます。さらに、料金以外にも「駐車場はあるか」「子ども連れでも大丈夫か」といった細かな不安に答える「よくある質問」ページも用意しておくと、来店前の疑問や迷いを効果的に減らせます。
- 得意な施術(ショートカット、髪質改善、白髪染めなど自店が最も強みとする分野)
- 向いている客層(30〜40代の働く女性、マンツーマン接客を好む人など)
- メニューと明確な料金(指名料やロング料金の有無、税込価格の提示)
- スタッフ紹介(写真、経歴、得意なスタイル、人柄が伝わる文章)
- 店舗の場所とアクセス(最寄り駅からの道順、目印、駐車場の有無)
- 営業時間と定休日(最終受付時間の明記)
- 予約方法(LINE、電話、予約システムへのリンクなど手順の解説)
- 初回来店時に必要な情報(カウンセリングにかかる時間や支払方法)
ホームページのデザインにおけるゴールは、サロン独自の洗練された世界観を伝えるビジュアルと、初めて訪れたお客様が疑問や不安を解消できる情報の網羅性を両立させることです。
一方で、複雑なページ階層は必要ありません。階層が深くなるほどお客様はホームページの中で迷ってしまうため、シンプルな構造で見やすいホームページである必要があります。特にスマートフォンから訪れる割合が多い場合、ページ数を増やした大規模なサイトよりも、構造がわかりやすく情報がまとまっているサイトの方が有意義な場合が多くなります。お客様が何を求めているかを考えてホームページを作ることが大切です。
まとめ
「ホットペッパービューティーとInstagramがあれば、ホームページはいらないのではないか」という疑問に対する回答は、自店の経営状況によって決まります。
現在のホットペッパービューティーなどの予約サイトやInstagram運用だけで目標とする来店数や客層を確保できており、ホームページに任せるべき独自の役割が見当たらないのであれば、無理に費用と時間をかけて作る必要はありません。
しかし、他媒体や紹介でサロンを知った人に対して、お店の理念、得意な施術、料金体系、スタッフの人柄、正確な営業情報を整理して届けたい場合や、サロンの価値観に共感するスタッフを採用したいと考えるなら、美容室ホームページを持つ意味は非常に大きくなります。
自店の集客経路、採用の状況、他媒体では伝えきれていない情報の有無、そして公開後の更新・管理体制を客観的に見極めた上で、自店にとって最適なWeb戦略を選択してください。
ホームページが必要か確認するチェックリスト
design blueについて
「design blue」は、創業15年の株式会社hello designが2026年にスタートした、美容室専門のホームページ制作サービスです。一つひとつのサロンが持つ「世界観」をWeb上で表現することに特化。美容室向けに厳選された高品質なデザインテーマをもとに、プロのデザイナーが完成度の高いサイトを作り上げます。